部長になって実質1年経ったので振り返ってみる

この記事は CARTA TECH BLOG アドベントカレンダー2024 の 12/8 の記事です。

株式会社CARTA MARKETING FIRMでDSP(Demand-Side Platform)の開発をしている@wanimaru47です。

2023年10月からDSP部で部長をしています。部長になって早々、2ヶ月の育休に入ったため実質1年ぐらいが経過しました。部長になって1年の振り返りを書いてみました!去年はゴリゴリにソフトウェアエンジニアとして開発を進めてきた私ですが、現在はエンジニアリングマネージャーとしてチームの生産性やプロダクトの成長を考えている日々です。

DSP部は広告配信サーバや管理画面を開発するアプリケーションチームと、入札ロジック開発をする機械学習チームに分かれています。もともとは別チームで開発を進めていましたが、部長になるタイミングでチームを統合しました。

チームメンバーも7人から10人を越え、マネジメント力を求められるだけでなく、技術領域を機械学習・データサイエンスへ見るべき対象領域を広げていくことはチャレンジでした。1年間を振り返ると求人票の作成やチームビルディングから始まり、データサイエンティストやMLOpsエンジニアを採用でき、開発スタイルの見直しもすることで開発スピードが圧倒的に早くなりました。幅広い知識を吸収したり、今までにない動きができたことは圧倒的な成長に繋がった一年だと思います。

仕事の変化

インプットがより重要になった

リーダーの仕事にはロードマップを引いたり、採用基準を考えたり、評価をしたりとインプットが重要な仕事が多くあります。

例えば、ここ1年はデータサイエンティストの採用活動を頑張ってきたわけですが、採用する対象の言語化にはプロダクトやビジネスモデルの理解・機械学習や統計モデルの知識などを取り入れつつ、どんなスキルやタレントが不足しているのかを考える必要があります。

メンバーにヒアリングはしつつも最終的に採用基準は「コレ!」ってものは自分で出してきました。「コレ!」って決めるのは大変で、メンバーに開発してもらいながらコミットしてもらうのは大変だと思い頑張ってきた部分です。

意思決定をするために不確実性の高いところを日々インプットし続けていくことが仕事の一部になっています。

主語が「私」から「チーム」に

当たり前の話ですが、リーダーは自分がうまくやるから、チームがうまくやるに仕事が変わってきます。

開発をしているとPRがマージされたり、Issueがクローズされると仕事がうまく行っている感じが得られます。

一方で、チームに対するアクションはすぐに効果が出るものもあれば、多くの場合は時間が経ってから成果が現れるものがあります。後者については採用活動での例えになりますが、基本的にスカウトを送っても返ってこない期間が長く続きます。スカウトに応えていただきカジュアル面談に臨んでも結果に繋がらないこともたくさんあります。

開発スタイルの変化などもすぐに変わるものではないです。日々の1on1を通じて徐々に方向修正していくものです。

成果が早く出た方が嬉しいですが、成果が出ていない時でもチームがうまくいくために続けることが重要です。

次の課題へ

明確に組織的に課題があり採用活動やチーム作りを頑張ってきました。
それも落ち着き、プロダクトの成長に向き合うフェーズに変わってきました。

サーバントリーダーシップの限界

サーバントリーダーシップを否定するわけではないですし、リーダーシップを発揮するときに始めやすいスタイルかなと思います。

今までチームや組織が拾えていなかった課題に目を向けて、それに対して優先順位をつけてアプローチしていくスタイルです。端的に言えば、めんどくさい仕事やチームをフォローするような動きになります。私自身も2024年の初めは積極的にこのスタイルを取ってきました。わかりやすく課題がある場合はワークしやすいと思います。

しかし、課題が改善されてきてチームやプロダクトの未来を考えるとなると一気に答えのない問題に取り組むことになります。むしろこういった場面では、理想を持って意思決定をしたりチームを率いることで、正解にしていくことになります。

理想を持つのって割と難しいことだなーと思いながら日々模索中です。

チームのスケールアップをコントロールする

インフラ的に言ったらスケールアウトもスケールアップも含みます。

DSP部はデータサイエンス領域の組織強化に力を入れてきました。自ずとメンバーは増え、一人一人の育成にも力を入れています。メンバーが増え、アプリチームとMLチームを分けたこともあり、チームごとの動きを把握する難易度も上がってきました。

当然「分けたチームごとにリーダーシップを発揮する人が欲しいよね!」というフェーズになってきます。リーダーとしてのバリューを言語化しつつ、チームでリーダーシップをスケールさせられると良いなと思っています。

今後の話

引き続きインプットを大切にすることやチームを主語に動くことは継続していきたいと思います。そして、よりプロダクトを成長させるために、考えていることや方針をメンバーへ共有する「アウトプット」が重要になっていくと思います。今年は課題を解くことに集中して、情報共有のためのアウトプットが少なくなってしまった期間もありました。より情報をメンバーに共有していくことでチームで事を為せるようになっていきます!