ユーザビリティテスト検定講座を受講してみた

はじめに

はじめまして、開発第1チームのa.kuchiishiです。
先日 セルフユーザビリティテスト検定講座に参加し、参考になったので共有させてください。

セルフユーザビリティテスト検定講座について

UX DAYS TOKYOが主催している講座で、簡易的なユーザビリティテストについて学べる講座です。
前半は座学、後半はユーザビリティテストのワークショップで構成されています。
私はユーザビリティテストの知識が全くなかったのですが、基礎から教えて頂けたので問題なく参加できました。

ユーザビリティテストとは

被験者に実際にWebサイトを操作してもらうことによって、
その時の発言、行動、表情を記録しUIの使いやすさを評価するテストになります。
2回テストを実施するとそのプロダクトにある欠点のうち約50%を発見できるそうです。

人の思考モード

使いやすさを向上させるためには人の思考モードを意識した設計が必要になります。
これには2つのパターンがあります。

システム1
直感や経験に基づいて素早く判断を下す思考。
無意識に判断しているので負荷が少ない。
例:人の顔を見て泣いているか判断する時

・システム2
意識的に考えて時間をかけて判断を下す思考。
努力を必要とするため負荷が大きい。
例:3桁×3桁の掛け算

ストレスが少ないUIにするためには、「システム1」の状態で操作できるようにするとよいそうです。

実施するタイミング

実施するタイミングはいつでもOKです。

どの工程でも実施可能で、行き詰った時に実施するのも有効みたいです。
講座では一例として、Uberのペーパープロトタイプでのユーザビリティテストが紹介されました。
創業者トラビス・カラニック氏はタクシーを待ちをしている時にUberのアイディアを思いつき、
すぐに手書きでプロトタイプを作成しその場にいた人でテストしたそうです。

参加者の役割

基本的に3人1組で実施し、以下の役割があります。

・被試験者
画面を操作し、与えられたタスクを実行してもらいます。
実際に利用するユーザーになってもらうのが難しい場合、同僚や家族でも実施できます。
(ただし対象プロダクトに関わっている人はNG)

・モデレーター
被試験者にタスクの説明と質問をします。
操作中に質問し、感想や考えていることを聞き出します。
その時に精神的なプレッシャーをかけることや誘導する質問を行わないように注意が必要です。

・記録者
被試験者の発言、行動、表情を記録します。
UXの観点を抑えた記録をすることが重要です。

簡易的な試験でカメラなどで記録出来る場合は被試験者、モデレーターのみでも実施可能です。
また被験者にUXの知識があれば1人で実施してもよいそうです。

実施手順

1.ユーザビリティテストの目的を説明する
目的を説明し理解して頂いてから実施します。
被試験者の能力測定ではないので、失敗しても問題ないことを伝えておきます。

2.アイスブレイク
職業やサービスの利用頻度等について質問し、被験者のバックグラウンドの確認をします。

3.タスクの実行
モデレーターはタスクの説明をし、被試験者がタスクを実行します。
操作中は画面の印象、操作内容など考えていることを声に出してもらうようにします。
ユーザビリティテストは結果よりも過程が重要なので、最後まで実行できなくても問題ありません。

4.ユーザーインタビュー

被試験者に感想などを聞きます。


ワークショップではこの手順に沿って被試験者とモデレーターの2人1組で行いました。
私はモデレーターを担当したのですが誘導質問をしてしまうことが多く難しかったです。

おわりに

ユーザビリティテストではUIの改善策を具体的に出来るので、実装に反映させやすいと思いました。
簡易的なテストでは費用がかからず少人数で実施できるので取り入れたいと考えています。
この講座で基本的な部分は理解できたのですが、
タスク設計など分からない部分もあるので今後理解を深めていきたいです。