kintoneの連載をはじめます

ようこそ

こんにちは、kintoneの使い手 くらっしーです。本当は公式の認定資格である「アソシエイト」や「カスタマイズスペシャリスト」と名乗りたいのですが、資格未取得のためしばらくは「使い手」という勝手系な名乗りをしていこうと思います。

認定資格について
https://cybozu.co.jp/kintone-certification/

さて、ここでは私が毎日のように活用しているサイボウズ社の業務改善プラットフォーム「kintone」に関連したユーザー視点、またエンジニア視点でのTipsや業務ハックをお伝えしていきたいと思います。

導入経緯

先に私の所属についてお伝えすると、アドテクノロジーに精通した数十人のエンジニア集団をかかえた部門に所属しております。主に広告配信プロダクトの開発や媒体社様、代理店様へ向けた広告関連ツールのサービス提供を行っている組織です。また、最近では運用型広告レポートダッシュボードの開発、サービス提供も開始しています。

lake.bi
https://lake-foundation.cci.co.jp

kintoneを導入したきっかけは、さかのぼること１年前、メディアプランニングに関連したある社内業務を効率化したいとの要望がありシステム化の検討をはじめたときのことでした。要望をもとにフルスクラッチでの開発を検討したところ、開発できなくはないが利用者ごとのカスタマイズ要件の多さや今後の環境変化による追加改修が多く見込まれることがあり、今時点での開発は難しいという状況でした。

そんな中、業務アプリケーションを作成するツールとしてkintoneを利用できるのでは？との意見があがり調査を開始。私は別件で一度トライアルをしたことがあったのですが、そのときは入力フォームが簡単に作れるツールという印象で、結果としてサービスを導入してまで行う業務もなく導入を見送っておりました。それから何年かたちkintoneの基本機能の向上や、プラグインでのカスタマイズ，外部サービスとのAPI連携などkintoneを中心としたエコシステムが充実しつつあるような状況になっておりました。そして再びのトライアル開始へとつながります。

トライアルの準備

kintoneのWEBページから30日間のトライアルを申し込み、またAPI利用のためにcybozu developer networkから開発ライセンスを取得し環境を用意しました。

30日間無料お試し
https://kintone.cybozu.co.jp/trial/

kintone 開発者ライセンス案内
https://developer.cybozu.io/hc/ja/articles/200720464

トライアルの結果

内製のフルスクラッチ開発 v s kintone　という図式でみると
100%要望に沿ったものを作るならフルスクラッチ開発の必要があるが、社内業務で尚且つエクセルでなんとかしている部分であれば、システム化の一つの手段としてkintoneの活用が有効そうだという結論となりました。

但しそのまま本導入とするのではなくPOC（Proof of Concept）というたてつけで、サンプルケースとした業務をkintoneで構築し、その後現場でのテスト利用を実施、目的とする効果が得られるかを試験するという方針で進めることとなりました。

社内業務はkintoneなどのPaaS / SaaSを利用し構築
お客様向け自社サービスにはエンジニア組織で内製開発

POCを進めているとある疑問が浮かびました。それは、自前のエンジニア組織をかかえる中で、あえてSaaSを利用する価値はあるのか？という問いです。そんなことを考えたりしながら実際にkintoneでの開発を続ける中、私はひとつの結論に至りました。それは業務の効率化など社内業務の改善においては十分に利用する価値があるということです。それは社内業務という範囲・規模感で考えると、費用対効果、セキュリティー、開発のしやすさ、基本機能でのカバー範囲、改修・保守のしやすさで概ね満足のいくものであり、かつkintoneにおいてはJavaScriptでのカスタマイズも可能なため、欲しい機能がないときは自前で作ればよいと割り切って進めることができるためです。