指が動けばコードはかけるのか!?

この記事は CARTA TECH BLOG アドベントカレンダー2024 の12/18の記事です。

こんにちは、Lighthouse Studio エンジニアののざです。

スキーやスノーボード、マウンテンバイクなど非日常を味わえるスリリングなスポーツって楽しいですよね!! しかしながらスリルには怪我がつきものです。 同僚から普段「怪我しないで帰ってきてね」とよく心配されるのですが、明るく「指が動けばコードは書けるから大丈夫!」と返していました。 これまでは怪我をせずに楽しんでいたのですが、今年の11月ついに右手の親指を骨折してしまいました。 そこで「指が動けばコードが書けるのか」、この説を検証していきたいと思います。

※ 親指は指ですが、ほかの指は無事なので指じゃんというツッコミはなしです

腕が、、、回らない、、、

骨折したのは親指なのですが、固定のためのギプスは指から肘まで怪我に対して固定の範囲が想定よりも大きくなっていました。また、手のひら体の内側を向く方向につけてもらいました。そのため腕が回転せず手のひらが下を向かないためそもそもキーボードを打つことができません。

※ 固定された時の画像なので苦手な方はスルーしてください

手が横向きでもキーボードを打てるように

自宅にはちょうど野生のGrabShellが生息していたのでこれをうまい具合に設置してみます。(GrabShellについては去年のアドベントカレンダーの記事にて紹介しています。)

これを、

こう

この状態だとキーボードを打つことはできるのですが以下の点で入力には使えませんでした。

  • 不安定・横に滑るため継続してタイピングをすることが困難
  • 手が前に向かないため、手前側のポインティングデバイスが使えない

ということで、他の方法を探していきます。

今度はどこのご家庭にもある左右分割キーボードを利用してみます。 今回使用しているのはUltimate Hacking Keyboardですが他のキーボードでも同様に試せると思います。

これを、

こう、

固定にはサイズ感がちょうどよかった折りたたみ式のノートPCスタンドを利用しています。 見た目以上にしっかりと支えられており入力には困りませんでした。

落とし穴

しかし、ここで気が付きます・・・

マウスが使えない

右手親指の関節が完全に固定されており、かつギプスで厚みが出ているためにマウスを握ることができずカーソルの制御が全く行えませんでした。 ということで、再度病院に行き手のひらを下に向けることができるようにギプスを調整してもらいました。

左手で完結させる

マウスを右手で使うことができない以上、他の手段でポインティングデバイスを扱えるようにしないといけないため左手で扱えるように調整していきます。持っているマウスは全て右手用のためその他のデバイスでなんとかしていきます。

最終的にはこのような形で落ち着きました。

構成は以下のとおりです。

  • キーボード
  • トラックボール: Kensington スリムブレードトラックボール
    • 左右対称のトラックボールで入力をある程度カスタムできるので左手で使いやすいように調整します。
  • 左手デバイス: Loopdeck Live
    • 基本的なアプリケーションと仮想デスクトップなどのシステムの操作を割り当てています。左手でのトラックボールの操作はやや難しいのでなるべくLoopdeck Liveで操作が完結するようにします。

ここまでで、右手はキーボードの入力のみに専念させることができたので速度は通常の7割くらいになりますがほとんどの作業をこなすことができました。

その他

  • ノートPCのトラックパッド。
    • 手首が固定されてしまうため肘を起点に指を動かさないといけない。結果、カーソルを動かすのに腕ごと動かさなければならず長時間の作業には向かなかった。利用できなくはないが不便だったのでトラックボールを使うことに。
  • 音声入力をメインにしてみる。
    • 文章入力やSlackの書き込みはおおむねできる。
    • コーディングになると、変数名のケースや単語ごとに調整を行わないといけないため、思ったほど速度が出せず断念。
  • FrogPadという片手キーボードのレイアウトを自分のキーボードに設定してみる。
    • 思った以上に難しく、ギプスが1週間強で外れたため習得できずに終了。
    • 私はUS・JIS・44%キーボードのレイアウトをすでに覚えているため新しいレイアウトを覚えるのが辛い・・・

まとめ

いろいろやってみましたが「指が動けばコードが書ける」のかについて、「色々揃えた上で普段の6割くらいのパフォーマンスであればできる」ところまで工夫することができました。 今回は肘から先での怪我でしたが、肘や肩だったとしてもキーボードに手をおいた形で固定することができればなんとかすることができそうです。 また今回はなんの対策もなく怪我をしてしまったためデバイス面での工夫で頑張りましたが、万が一に備えてソフトウェア周りでも工夫できる点がないか模索をしていきたいところです。

とはいえ不便なことには変わらないので、日々怪我には気をつけて日常生活を楽しみましょう!