こんにちは。カルタのエンジニア @brtriver です。
CARTA TECH BLOG アドベントカレンダー 12/4ということで、今日は私の自宅のWeb会議環境について解説したいと思います。 正直やりすぎなところがありますが、2年以上経験してきた結果の今のリモートからのWeb会議環境が誰かのなにかお役になればと!
3行でまとめると
- Bluetoothイヤホンのマイクは基本音質は悪い。有線のマイクにする
- 耳を塞がないイヤホン装着感・不快感の個人差が大きいがおすすめ!
- 自宅からの会議用マイクはスピーカーフォン + Krisp がストレスフリー
目次
Web会議環境で意識したいこと
基本有線タイプ接続のマイクを選ぶこと
なにはともあれ、映像よりも音は大事です。そして自分の声が相手にどのように聞こえているかは自分自身では判断できないのに相手の声がきれいに聞こえていれば自分の声も大丈夫だと思ってしまう人もいるようです。meetでは事前に自分の声・映像を録画してチェックする機能があるのでぜひ確認してみてください。
そして自分自身が色々経験してきた結果イヤホン付属のマイクで良いのですが、Bluetoothイヤホン付属のマイクではなく、有線接続のマイクがベストです。USB接続でも,アナログ3.5ミリの接続でもOKです。
Bluetooth接続のマイクの音質はそもそも音質が劣化してしまうため、その劣化した音声にKrispやmeetのノイズリダクション(ノイズ軽減処理)を有効にするとさらに音質が劣化して相手には聞き取りづらくなってしまいます。
数万円するUSBコンデンサーマイクを使っている人もいますが、適切な口元との距離を保ち、滑舌良く話すことができる人であれば セブンイレブンでも売っているApple の EarPods のマイクでも遜色ないぐらいの音質で集音可能です。
ただし、経験上メーカーによってBluetooth接続のマイクであってもかなり優秀なものもあります。個人的にはSonyのBluetooth接続イヤホンのマイクはかなり音質にがんばりを感じます。
あとは、有線タイプはバッテリー切れで悩む心配がないという点があります。そういう意味では、Sonyのイヤホン付属のマイクを使うとしても有線タイプのマイクは1つ常備しておくのが間違いありません。
せっかくなので5種類のマイクをQuickTimeで録音した音源を貼っておきます。どれが一番聞きやすいと思いましたか? (答えはブログの最後に書いてあります)
マイクは Apple Earpods(有線イヤホン付属マイク), Poly Sync20(スピーカーフォン)、SONY SRS-NB10(ネックバンドスピーカー付属マイク)、Shokz OpenComm(骨伝導イヤホン付属マイク)、Shure MV5(USBコンデンサマイク)です。結構違いありますよね?
Krispを使う
最近のマイクにはノイズリダクション機能が搭載されていたり、会議ツールにもノイズリダクション機能が装備されていたりもします。
ただ、現時点ではKrispのノイズリダクションが一番音質の劣化がなく、かつPCのマシンリソースをそこまで使わずにノイズを軽減できていると感じます。とくにmeetのノイズリダクション機能はノイズを軽減してくれますが、それ以上に音質が劣化してしまうと感じています。またただでさえ最近のmeetは重いのでできるだけシンプルにmeetを使うためにもKrispの機能を使い、meetのノイズリダクションは無効にしたほうが結果として相手にはクリアな音声が届けられると思います。
カメラはホワイトバランス調整ができるとベスト
カメラはミラーレスとWebカメラを持っていますが、使い勝手という点でWebカメラを使うことがほとんどになりました。
最近のmeetには露出補正してくれる機能が搭載されているので、映像が暗くて困るという場面は少ないと思いますが、その分マシンパワーを必要としてしまうように思います。そのために個人的にはWebカメラに露出調整(ホワイトバランス)機能が付いているとマシンパワーを食わずに見やすい映像に調整できるのでおすすめです。
さらに便利な環境にするために
耳を塞がないスピーカー・マイクは最強。ただし個人差あり
会議が多いと、どうしても一日中イヤホン・ヘッドホンをすることで脳みそが疲れてしまいます。これはどうにかならないかということで数多くの耳を塞がない系を試してきました。骨伝導イヤホン、ネックバンドスピーカ、穴あきイヤホン... どれも耳を塞がないという体験でいうとかなり満足度は高いものでネックバンドスピーカなんか付けてることを忘れたまま子供を病院に連れて行ってしまったほどです。ただし装着感という点においてはかなり個人差があるジャンルだなとも思っています。
興味をもっている方も多いと思いますが、これらは実際にだれか所有している人に借りて試してみてから購入されることをおすすめします。
Poly Sync20 はスピーカーの音圧が十分という点において現時点で最強部類のスピーカーフォン
私は現在のほとんどの自宅からのWeb会議はPoly Sync20というスピーカーフォンを使っています。まず何より耳を塞がなくて良いのはそうですし、スピーカーフォンのスピーカー機能がとても優れていてかなり低音〜中域音がしっかり鳴ってくれます。
そのため相手の声がオンラインでありながら近くで話している感覚になります。そのおかげで脳みその疲労具合はとても少なくとても快適に会議できるようになりました。
マイクの音質はスピーカーフォンということなのでどうしても環境音を拾いがちではありますが、Krispを併用することで最低限の音質はクリアしていると思います。最近「どういうマイク・スピーカーがおすすめですか?」と聞かれると環境などの条件を確認しながら、スピーカーフォン + Krispの組み合わせを勧めることが増えたと思います。
「スピーカーフォンって会議室に置くやつでしょ?わざわざ自宅にスピーカーフォンなんて」と思う方もいるかもしれませんが、実はめちゃくちゃ自宅向けなガジェットです。
NDIカメラを使うと更に便利に
私が使っている mevo というカメラは、NDI機能が搭載されています。NDIがなにかという細かい説明はすっ飛ばすと、PCと同じネットワークにカメラを設定すればどのPCからでもカメラの映像をWeb会議の映像として使うことができます。そのため、カメラを1台用意しておけば、デスクトップであろうとノートPCであろうとカメラを差し替えずに会議で利用できるのはとても便利で助かっています。
また有料ですが、スマホをNDIカメラとして使うソフトもあります。これを使えばスマホの高画質カメラをPCと繋がなくてもWebカメラとして利用できたりもします。
apps.apple.com play.google.comキータイプ音を抑えるためのコルクマット
環境音でいうと、キータイプの音をマイクが拾いがちという問題もあります。これはKrispを入れればほとんどきになることはありません。ただし、机の上にマイクを置いている場合はどうしても振動が音になりスピーカーが拾ってしまうため音質劣化の原因にはなってしまいます。
私はキーボードの下にコルクマットを敷くことでキータイプの音を軽減するようにしています。どれほど効果があるのかは微妙なところですが、少なくとも無いよりはマシだと思いますし、自分の机は真っ黒なのでちょっとおしゃれになった感じがしなくもないやつです。
子供の部屋への侵入を防ぎたい!
現在仕事部屋として1部屋を確保してはいるのですが、扉には鍵がついていないためどうしても子供(5歳&2歳)に乱入される場面が多々あります。
基本それはしょうがないと諦めているのですが、自分が話すことがメインの会議や面接のときはどうしても空間を確保したいことがあります。
DIYで扉を加工すれば鍵付きの扉にすることもできるでしょうが、そこまでしてやりたいわけでもないしなぁという悩みがあったのですが、気軽に内側から鍵を掛けることができるツールを見つけてからは、それで鍵を掛けるようにしています。
もし、同じような悩みがある方の参考になれば幸いです。
どのマイクの音なのか答え合わせ
正解は以下です。
- sound1 : Apple EarPods 有線アナログ接続マイク(約2000円)
- sound2: Shure MV5 USB接続コンデンサマイク (約1万円)
- sound3: Shokz OpenComm 骨伝導スピーカーのマイク
- sound4: SONY SRS-NB10 ネックバンドスピーカーのマイク
- sound5: Poly Sync 20 スピーカーフォン
音の大きさは会議アプリ側で補正されるのでそこまで音の大小の結果は気にしなくても良いのですが、これで聴き比べてもApple の EarPodsの音質が結構優れているのがわかりますよね?また、同じBluetoothのマイクの音質でも、ShokzのマイクよりSONYのマイクのほうが明らかに音質良いですよね。
まとめ
2022年12月時点での自分が実践しているWeb会議におけるツールや工夫について書いてみました。ここに書いている以外にもやっていることはあるのですが、あまりにマニアックになるところもあるため自重しました。
もし、こういった音響のことで話しをしてみたい人はぜひコメントください!!お話しましょう! (いるのか??)