多様性の中で本質を追う - CARTA スタッフエンジニアの仕事は"カオス"と向き合い続けること

今回は、CARTA HOLDINGS CTO suzukenが、CARTA CTO室でスタッフエンジニアとして働いている2人に役割や向き合っている課題、やりがいを聞いたインタビューです。多様性(カオス)の中で本質を追い続ける3名のお話をお楽しみください。


この記事の登場人物

鈴木健太 / suzuken

株式会社CARTA HOLDINGS 執行役員CTO。2012年、CARTA HOLDINGSに入社。fluct CTOを経て、2022年 CARTA HOLDINGS全社CTOに。


前田雅央 / まえださん

2011年 VOAYGE GROUP(現: CARTA HOLDINGS) fluct 入社。その後、Zucks(現: CARTA MAKETING FIRM), テレシーで事業立ち上げをエンジニアとしてリード。2023年 CTO室相談室 現職。


海老原 昂輔 / えびちゃん

2014年 株式会社VOAYGE GROUP(現: CARTA HOLDINGS)に入社後、複数の新規事業開発に参画。2017年 VOYAGE Lighthouse Studio (現: Lighthouse Studio) 創業より CTO として神ゲー攻略などのメディアの運用、開発を主導。2024年 CTO室 現職。


はじめに

suzuken: 今回は、CTO室でスタッフエンジニアとして働いている前田さん、えびちゃんと共にCTO室の役割や向き合っている課題、やりがいを話していきます。

まえださんえびちゃん: よろしくおねがいします。


CARTA 概観

suzuken: スタッフエンジニアの話の前に、まずは簡単にCARTAの概観から。CARTAの事業領域は大きく分けて2領域あります。

  • 広告領域を扱うデジタルマーケティング事業
  • メディア・コンテンツおよびEC, HRを扱うインターネット関連サービス事業

CARTA HOLDINGSが扱う事業領域 概略図

CARTAは20近い事業を持っており、いくつかの事業部がエンジニア組織を持っています。 個々のエンジニア組織は事業所属で、プロダクト・サービスをビジネスサイドと密に連携しながら事業開発しています。

詳細については、中期経営計画や経営陣が語る記事にまとまっていますのでご覧ください。

CARTA HOLDINGS 中期経営方針 / CARTA-Strategy - Speaker Deck

今、CARTAとして本当のスタートを切るとき。経営陣に聞く、新中期経営方針に込めた想いと自分たちの使命 | EVOLUTiON


CARTAの課題とCTO室の役割

CARTAが抱える多様な課題

suzuken: 僕は2022年に全社CTOになり、CARTAの進化に必要な経営課題と向き合う中で1人では解決できないことが多くありました。 2018年の経営統合(VOYAGEGROUPとCCI)から5年経った今も、全社を包括した課題がまだまだあります。

事業の観点では、テクノロジーを活用してもっと資本投下に対する効率を上げ、現状の強みであるプロダクト開発力・専門性を生かしてフロント力を伸ばしていく必要があります。特に、Enterprise B2Bマーケット(とりわけデジタルマーケティング事業領域)においてはプロダクト開発だけではなく、フロント・営業・オペレーション・セキュリティなど総合力の求められる事業環境になっています。

事業領域における課題感

また、ホールディングス自体の経営基盤にも、テクノロジーで解決できる課題が数多くあります。中期経営計画においても「経営の進化」として方針を掲げています。

CARTA が掲げる進化推進の方向性

このような 多様な課題を一緒に解決していくために、まえださんやえびちゃんにCTO室に入ってもらいました。


CTO室の役割はエンジニアリング組織を強くすること

suzuken: CTO室は事業・プロダクト・人(採用含む)を強くするために必要な課題と向き合うためのチーム です。プロダクトの内部品質といった技術的側面のサポート・推進だけではなく、採用・広報・育成と人事的な機能をもっています。

CTO室の役割

また、 CARTAには各事業ごとに技術責任者が在籍しており、各事業の技術責任者を集めたバーチャル組織「Tech Board」を作っています。

10名を超えるメンバーが定期的に会議をしたり日々Slackでも事業戦略や技術選定、組織運営の悩み等について相談しています。

Tech Boardの定例ミーティング資料


まえださん: そうそう、 1人で悩むんじゃなくて色んな部署の技術力が高いスペシャリストたちと協力・相談しながら推進できる んですよね。

suzuken: 実際、200名弱のエンジニアを抱える会社にしては、 横の組織における情報交換のスピードがおかしいレベルで早い と思います...!!


CARTAエンジニア組織の特徴は"多様性"

suzuken: 実際、CTO室で業務をしてみて感じたことはありますか?

まえださん: 実際に全社を見渡して肌身に感じたのは、CARTAの多様性です。 CARTAの各部署・プロダクトが持つ事業領域はデジタル広告からポイントメディア、リテール事業と幅広く、それぞれで求められることも違えばチーム構成も技術選定も技術力の差も異なります。

えびちゃん: そもそも CARTA では、事業部ごとに採用している技術や設計、文化が異なります。 多種ある事業において、全社共通基盤、共通ライブラリ、共通フレームワーク、共通言語、共通ルールみたいなのがほぼない、または重要視されていないという点において特異な組織です。


CARTAは利用技術に制約を設けていない


この規模の会社だと「共通フレームワーク」に則ってやっていったほうがオンボーディングコストやマーケティング戦略上は非常に有利なのですがあえて選んでいません。こうしたデメリットを踏まえてわざわざ選んでいるのは、各事業子会社で一定の独自性を持ちながら、事業目的に際して最適な手段を選択し続けるという"事業をエンジニアリングする" という強みを自認しているからです。


事業をいい感じにするために、出来ることは何でもやる

えびちゃん: 経営統合など様々な要因によって、 従業員は増え、カバーする事業領域が広がりました。その結果、 CARTA内におけるエンジニア職が関与できている領域が割合として減りました。 エンジニアリングの力によって事業を強力に牽引してきた CARTA にとって、これは見過ごすことのできない事態 だと思っています。

エンジニアの仕事はシステムを作るだけありません。 CARTA のエンジニアは特にそういう思想(TECH VISION)をもって動いています。

CARTA TECH VISION

であるならば、 事業の極めて早いステージにおいてエンジニアがいる意義は間違いなくあるのですが、そこの理解が社内に十分に作れていません。 これは成功体験がまだ作れていないからというのがありそうで、いろいろな形でエンジニアリングの適用範囲を広げていく必要性を強く感じています。そういう意味でも、まだまだ改善できる挑戦しろがあります。

まえださん: これら多様性あふれる事業を支えるためには、エンジニアチームだけでなくビジネスサイドへのコミュニケーションも行いながら目的を理解し、プロダクトを開発・運用していく必要があります。 事業部がより強く自走するために、できることは何でもやらなくてはいけないんですよね。 そして、そのやり方(How)には型はありません。

これを乗り越えて「事業を事業部メンバーとともにいい感じの状態に持って行く」ことがCTO室で働くスタッフエンジニアのミッションです。 その分、大変なんですけどね...。

suzuken: 具体的にどんな業務してましたか?

まえださん: 例えば、ある事業部でリリースサイクルが2-3ヶ月ごとのプロダクトがありました。周りの事業部エンジニアからは「毎日リリースできるようにしていくといいよ」とアドバイスをもらうことがあっても、そのプロダクト内部には知見がなく簡単ではなかったのです。

というのも、リリース前にリリースしてよいかどうかを判定する会議を開催するようになっている習慣があったのです。このリリース判定会議の存在がリリース作業のコストを上げていました。

これは開発チームだけでなくビジネス側も含めた課題です。リリース判定会議を無くすために「どうやれば安心してリリースできるんだろう?」を巻き込んで考える必要がありました。

それを自分がCTO室として関わることで現場の意見を集めたり、ビジネス側の心配事を聞いてどういう心配事がありそれをどうやって解決していけばいいかを一緒に考えました。そしてその結果、リリース頻度を上げることをチームとして達成できましたね。

その取り組みの詳細は、事業部のエンジニアがまとめてくれています。

techblog.cartaholdings.co.jp


やりがいは"あえて難易度の高い課題に向きあい続ける" こと

suzuken 2人にとってCARTA CTO室で働く中で向き合っている課題ややりがいはなんですか?

まえださん: 業務では主に、技術メンタリングを行っていて、合併に伴って生じた各事業部における技術力の濃淡に対し、技術メンターおよび調整役としてサポートすることで育成する立場です。

これまでキャリアの中で、負債を抱えたプロダクトの改善、プロダクトのゼロイチでの新規立ち上げでの経験など多くを経験してきました。

スタッフエンジニアとしてさらに多くのプロダクトのあらゆるステージの困りごとに一緒に立ち向かうということは、ただこれまでやってきた仕事のやり方をアレンジするだけでは無理で、経験を分解しながら各チームの課題に合わせて再構築を行いつつ、それを丁寧に伝えていく必要があります。

CARTAには多くの個性あるチーム・プロダクトがありますが共通していえるのことは、最初のアクションはチーム・プロダクトの理解のためのコミュニケーションとそれを通してのお互いの信頼値構築です。

全く異なる事業ドメインを見つつ、コミュニケーションを重ねながら個々の課題と向き合う経験は、CARTAのような組織でないと経験できないことだなと思います。 まだまだ上手くやれるなと日々思うので大変ながら仕事を楽しめていると思います。


suzuken: えびちゃんは最近、どんな課題・業務と向き合ってますか?

えびちゃん: 今は、CARTAとしての課題や人々の営みをもう少し可視化したいと思って動いています。

僕はこれまで事業子会社の視点からホールディングスを見つめていました。CTO 室にジョインしてからは、これまで得た課題感や危機感と、バックオフィス部門のいろいろな方々へのヒアリングなどを通じ、複数の視点からホールディングスとしての課題を浮き彫りにすることを進めていました。しかしホールディングスが大きくなり、各事業子会社も大きくなり、 CARTA 全体が抱える課題もまた捉えどころのないほどに大きく、複雑になってきていることがわかりました。

CARTA は組織規模の大きな企業でありながらベンチャー精神を根付かせ続けている、ある種欲張りな会社です。 仕様言語やツールの選定においても全社統一基盤を最低限に抑え、事業子会社の裁量を大きく持たせています。ここまで欲張りな会社はあまり多くありません。

なぜ多くないかというと、それはシンプルで "難易度が高い" からです。ただ、ここで徹底的に欲張ることこそが CARTA らしさの源泉であると考えています。CARTA らしさを維持し高めること、そのためにあえて難易度の高い課題に向きあい続けること、これが僕にとってのやりがいです。

本当はエンジニアリングの力を活かしてゴリゴリと課題を解決していきたいのですが、まずは「推測するな、計測せよ」。 CARTA としての課題や人々の営みの見通しをよくしていくような施策を打っていこうとしているところです。


スタッフエンジニアの仕事は"カオス"と向き合い続けること

suzuken まだまだ課題の探索を僕と二人が一緒に進めているフェーズです。まだ課題の輪郭が見えきっていないカオスが残っている状態なのでそこから一緒にやってみたい人ならあっていると思います!

まえださん: その カオスみを楽しめる人だと、やりがいを持って働ける と思います。今の仕事に成長の限界を感じていたり、自身の経験をもっと幅広く活かしたいと考えている方はぜひお話しましょう。

suzuken お二人共ありがとうございました!

まえださんえびちゃん: ありがとうございました!

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