こんにちは、技術広報のしゅーぞーです。今日は CARTA の読書会について掘り下げます!
CARTA 読書会とは?
CARTA HOLDINGS には、エンジニアの中に「読書会」の文化が根づいています。
- 事業部を超えて、みんなで同じ本を読む
- 書籍購入費は会社が負担
- ファシリテーターとして「t-wada1」さんが参加してくれることも
流れとしては以下のような形で行います。
- まずは読み進める部分を決定
- 個々人が google docs に学びを得た本文を引用し、感じたことを書く
- それをファシリテーター(t-wada)が拾い、出版当時の文脈や歴史的経緯を補いながら解説
このような形で、本を中心に若手〜シニアが本の知識を得ながら共に学んでいく時間をとっています。
本はどうやって決まるの?
読書会で読む本は Slackの #読書会チャンネルで決まります。
- リストアップされた読みたい本リストを元にMTG
- みんなで3冊くらいに絞る
- 3冊を最終投票し、読む本を決定
このパターンでは後で登場する ryuさんが本の選出を進めていますね!
選ばれたものを t-wadaさんに共有し、次の読書会へ進んでいきます。
このように文化の中に根付いているのが特徴的ですね📚
今回は企画者と参加者にインタビュー!
今回は『エクストリーム・プログラミング(以下、XP)』読書会を企画した ryu さん、参加者として kawaken さん、 yamachu さんにインタビューを行い、CARTA 読書会の在り方や良さについて聞いてみました。
では、早速見ていきましょう!
技術広報: ryu さん、読書会を企画した具体的な動機は何でしたか?
ryu: シニアエンジニアの 1 人が XP のプラクティスを例にだして、私を含む若手にアドバイスをしていたのが印象的でした。 彼のアドバイスに触発されて調べてみたところ、 XP はチームやマインドについて語る部分も多いことを知り、自分だけではなく他の人を集めてやろうと思ったんです。 そこで、一人で読むよりも多くの人と一緒に学ぶ機会を作ろうと考えました。
技術広報: なるほど。それでは t-wada さんをどのように読書会のファシリテーターとしてお呼びになったのでしょうか。
ryu: 最初は、事業部内の読書会として開催するつもりでした。ちょうど、t-wada さんがファシリテーションを務める読書会が終わったタイミングで、次の読書会の本が決まっていなさそうだったんです。
t-wada さんはエンジニアリング分野におけるチームビルドや歴史においても専門性が高い方なので、 せっかくなら t-wada さんにファシリテーションしていただいたほうが学びがあると思い、突撃しました。
技術広報: t-wada さんに依頼することについて心理的ハードルはありましたか?
ryu: これまでも周りの人たちが突撃しているから「自分もやって良いんだ」と思ったんです。 times(分報チャンネル)で「t-wada さんに聞けば?」というのをよく見かけていたし、自分が提案しても周りの人が「いいじゃん」って言ってくれそうだから突撃してみたんです。結果、快く OK をもらえました。
技術広報: 実際に読書会を開催してみていかがでしたか?
ryu: 思ったより人が来てくれて嬉しかったです。初回は 40 人もいました。最終的に 20 人が残りました。 所属部署なども関係なく横断的に人が集まりました。
XP は単に開発手法だけでなく、働き方に対するマインドの部分が大きいと改めて感じました。自分だけでなく周りや文化としての馴染みが必要だと思います。
XP に書かれていることは CARTA にすでにある文化と近い部分も多く、色んな人と認識を合わせるために読めたのは良かった と思います。
技術広報: ありがとうございます。それでは kawaken さん、yamachu さん、読書会に参加されて感じたことを教えてください。
kawaken: 自分の直感で大事だと思っていたけど、言語化されていなかったエンジニアワークにおけるコミュニケーションやフィードバック、勇気などの重要さが明瞭に言語化されていて、とても勉強になりました。著名なエンジニアが本の主張に加えて歴史的経緯や解釈の幅を持たせてくれるのもありがたいです。
特に、チーム内で小さい失敗を隠さずにできるマインドセットや環境の大切さを学びました。書籍内で登場したペアプロは少しずつチームに取り入れて実践しています。 読書会中に、みんなで docs に感想を書くことで、その考えを読書会参加者の言葉で消化できたのも良かったです。
特に「価値」の章に書かれたエッセンスは、他の本で一冊使って話されていることがまとまっているな、と感じました。読んでよかったです。
yamachu: 自分たちが他のチームの動きなどを見て、 経験的に良さそうと思っていた行動や考え方が言語化されたことは非常に学びになりました。
この本の内容は、開発手法だけでなく、人間関係のことを伝える場面が多く、他の職種にも応用できるエッセンスが詰まっていると感じました。チームとして参加したため、同じエッセンスを即座に動きに反映できたのが良かったです。
また、読んで感じたのは、自分が所属しているサポーターズですでに行われているプラクティスがいくつもあったことです。
- カンバン方式
- エンジニアサイドと運用サイドが同じチームとして動く
- チームが同じ課題を見続ける
このあたりは、 すでに事業部の中で実践しているもので、すでに持っていた感覚を改めて綺麗に言語化してもらった感覚 がありました。
技術広報: 最後に、みなさんに共通の質問ですが、XP のプラクティスは CARTA の開発文化に似ていると感じましたか?
ryu: CARTA の仕草に XP が取り入れられている部分があるので、言語化されているのを読んで納得できた部分がありました。
kawaken: 情報をオープンにしていくことや、カンバンのように目に見える形で進捗を共有することは、CARTA の Slack や GitHub 利用と似ていますね。
「いきいきとした仕事」の節に書かれていたことは、普段の個人チャンネルや ajito でお酒を飲みながら喋っている時に感じていたものと近かったです。
yamachu: サポーターズが実践していた内容が XP のプラクティスとして書かれている部分が多かった印象です。CARTA の開発文化もそこから影響を受けた部分があるのだと思います。
読書会は単発ではなく、継続的に続いている
現在は、社内で t-wada さんに「技術選定の審美眼」の再演をやっていた際に、話題に上がった UNIX の哲学について書いてある『UNIX という考え方』の読書会をやっています。
以上、CARTA 読書会の解説でした!
3 人が所属する事業部はこちら 👇
corp.fluct.jp
www.cci.co.jp
corp.supporterz.jp
- t-wada: 20 年以上エンジニアリングを行っており、技術的な歴史や背景に詳しい。手がけた本として『SQL アンチパターン』『テスト駆動開発』など。普段は、技術コーチとして携わっていただいています。↩