はじめに
こんにちは、CCIのakimotoです。
2023年10月~2024年3月と2024年6月~8月の期間にかけて、私が所属しているチームにて内定者の学生さんたちにアルバイトとして参加してもらう機会がありました。
今回は受け入れ時にどんなタスクを学生さん達に対応してもらったのかや、内定者アルバイトの受け入れを経て改めて感じたことなど、やってみて得た所感を記事にしていこうと思います。
本記事の対象読者
- CCIのソフトウェアエンジニアが普段どんな仕事をしているのか興味がある人
- アルバイトの学生さんにどんな仕事を体験してもらっているのか気になる人
①受け入れ第1弾(2023年10月~2024年3月)
チームとして初めて内定者アルバイトの学生さんの受け入れを行ったのがこの時期になります。
当時は広告実績をExcel形式でレポート出力して提供するlake.biというWebアプリケーションにて、以下2つの大きな案件が動いておりました。
- 画面開発で使っているライブラリをVueからReactへ移行する
- Excelの記載内容と広告APIで取得した実績を比較する機能の開発
この時期にアルバイトとして参画してくれたのがみっか君です。
はじめまして、内定者アルバイトのみっかです。 2023年10月から2024年3月の約6ヶ月間、フルリモートで参加させていただきました。 私はIT系専門学生なので、専門ではWebアプリやスマホアプリ制作を学んでいました。 1、2年次はPHPやJS、3年次はFlutterやVue.js、4年次はReact.jsとPythonを使ったアプリ開発を主にしていました。 1つの言語に集中するよりも目新しい言語を次々使って制作したいという気持ちが強かったです。 今回の業務で使ったJavaはAndroidのTodoアプリを授業で作ったことがある程度でした。
Reactの経験がある学生さんだったのですが、はじめはチームで主に開発・運用しているバッチ処理の対応を行ってもらいました。
Yahoo広告のAPIを利用して広告実績を取得するバッチ処理があり、ユーザー要望による新規項目の追加対応をしてもらいました。 無事リリースまで対応してもらうことができ、とても助かりました。
バッチ処理の対応が終わった後はVueからReactへの移行対応に参加してもらって、画面のコンポーネントを作りまくってもらった感じになります。
こちらは移行対応自体がまだリリースまではいかなかったので、できたところまでをIssueに残してもらいました。
引継ぎをしたのは私だったのですが、きれいに残しておいてくれたおかげで引き継ぎもすんなりと進み、とても助かりました!
以下はアルバイトしてみた所感をアンケートで回答してもらった内容になります。
### 配属先(CCI テックDiv)の印象はやる前と比べてどうですか? CCIは旧VOYAGE GROUPとの違いが多くある印象があったというのが本音でした。 事実、違いを感じることはあったものの、日々変化し続けている部署だと感じました。 ### どのような業務に携わりましたか? 「社内向けレポートツールの項目追加」とそのツールの「Vue.jsからReact.jsへのリプレイス」の2つの業務に携わりました。 ツールの改修でシステムの全体図を理解し、その後リプレイスプロジェクトに参加するという流れでした。 慣れないJavaやAWS、システムの規模の大きさによりツール改修に苦戦してしまいましたが、その苦戦の中で自分の働き方というものをなんとなく掴むことができました。 ### やってみてよかったなと思うことはありましたか? リプレイスプロジェクトでの技術選定や開発ルールの整備などの話し合いに参加できたことです。 アルバイトでありながらそういった意思決定の場に立てたのはいい経験になったと思います。 アルバイトという時間が限られた中では技術選定の話に出たライブラリを全て見ることはできませんでしたが、OSSのリリースを追う重要性を学ぶいいきっかけになりました。
よかったことに書いてくれておりますが、React移行対応ではちょうどライブラリの選定などを行っていた時期になります。
ライブラリの選定に参加する機会は中々ないと思うので、その頃に参加してもらっていたのは良かったのかなと思います。
一方で、アルバイトを経験してもらうにあたり、以下のような課題もでてきました。
- バッチ処理の対応が案件の意義的な話が主になってしまった
- 仕組みの理解に時間がかかってしまい、技術的な経験をあまりさせてあげられなかった
- チャンネルが多過ぎてどこで質問をすればいいか迷うことがあった
その他細かい課題もいくつかありましたが、バックエンド側の対応であまりいい経験をさせてあげられなかったのは大きな課題ではありました。
Spring Bootのようなフレームワークは使っておらず、古いバージョンのJavaで書かれているため教材として不十分な状況でした。 Springbootを使ったプロダクトもあるので、次回はそういったフレームワークを使ったプロダクト周りを触れるようなタスクを渡せるとよいのかな、と思いました。
②受け入れ第2弾(2024年6月~8月)
受け入れ第1弾を終えて2か月ほど経過した5月頃に、再び内定者アルバイトの受け入れの相談がチームに降ってきました。
前回の反省を踏まえ、チームで相談して以下の方針で受け入れすることを決めました。
- いくつか案件を選択肢として用意し、本人に選んでもらう
- 相談しやすくするようOJTチャンネルを作り、なるべくそこでやり取りを行う
この時参加してくれた学生さん、T君と呼ばせてもらいますが、彼は事前の面談にてバックエンド側や実業務について学びたい、という希望があったそうです。
T君の希望を満たせそうな案件がこの時はいくつかあったので、それらの説明を行ってから本人に選んでもらいました。
①Pinterest用レポートに新規フォーマット追加
- PinterestAPIの調査
- APIからの取得とデータ基盤への登録
- Webアプリケーションの画面、API修正
- レポート作成処理への実装
②Googleの動画実績出力用レポートの新規フォーマット追加
- GoogleのAPIからの実績取得とデータ基盤への登録
- Webアプリケーションの画面、API修正
- レポート作成処理への実装
③Vue -> React移行
上記の内、①、②がチームでも実際によくある案件として説明し、①の方がAPIの調査もありやれることが多いということもあったので、①をやってもらうことになりました。
進め方としては、タスクの概要説明をした後は、対応が必要なプロダクトの説明をしたり、疑問点について回答したり、ペアプロをしたりしつつ、進めてもらいました。 アルバイト期間中に1週間ほど、当社のインターンに参加予定であったこともあって離脱する時期もありましたが、無事納期である8月末頃までに①の案件をリリースしてもらうことができました!
コミュニケーション面についても、OJTチャンネルで基本的なやり取りは良い感じにできたので、相談用の窓口は一つにして良かったのかなと思います。
またお願いしていたタスクとは別に、関わったプロダクトの改善点なんかも提案してくれたりして、とても助かりました!
既存のロジック内にいわゆるマジックナンバーが使われている部分があるのですが、自分も含め手が回っていなかったこともあって、その改善案をマージリクエストとして残してくれたのはとてもありがたかったです!
やってみての所感
①いい塩梅のタスクを準備するのがシンプルに難しい
初めて受け入れた際はアルバイト期間中に対応し切れるようなものが検討されていたのですが、初めの内はちょうど良いのがなくしばしタスクがない期間があったりしました。
2回目の時はがっつりしたタスクを渡した結果、納期ギリギリにはなりつつも無事リリースまでこぎ着けたので、そこは良かったのかなと思います。この辺はまたチームで振り返りたいと思っています。
②当たり前と思っていたプロダクトの仕様について気付きを得られる
長く同じプロダクトを開発・保守していると既存の仕様を当たり前のものとして認識してしまい、改善するという意思が沸き起こりづらいことがあるかと思います。
今回改めて学生さん達に説明したり質問されたりする中で、言われてみると確かになんでこの処理はこうなっているんだろうか?、と思ったりすることも多々ありました。そういった気付きを得られたり改善点を見つけられたところは、良かったところかと思います。
③若い人達の考え方を知ることができること
正直これが一番大事かなと思いました。私の所属しているチームは基本的に中途社員がメインであり、しかも社員の年齢層が高めのため考え方や捉え方が固まりがちだったりします。
昨年新卒さんが入ってきてくれてから大分変わってきましたが、やはり今時の学生さん達がどういった技術を学んでいるのかやどういった考え方をしているのか?、といったことを知れるのはとても貴重な機会だなと感じました。
例えば我々の学生時代はReactなどのフレームワークに触れる人はそんなに多くなかったかと思いますが、今時の学生さんは既にReactで開発をしていたりするので開発にすんなり入れたりします。
最後に
アルバイトとして参加してくれたみっか君、T君の2人がとても頑張ってくれたおかげで、それぞれ担当してくれた案件を無事リリースすることができました。 本当にありがとうございました!!
2人のおかげで見えてきた改善点もたくさんあるし、何より中途がメインのチームにおいて、若い学生さん達と関わることは本当に大事だなと痛感しました。
今後も学生さん達の受け入れが発生することはあるかもしれないですし、その時に色々経験できて良かったと言ってもらえるよう、メンバー全員でプロダクトをより良くしていきたいと思います。