株式会社テレシーでアプリケーションエンジニアをしている 前田 です。
今回 Developer eXperience Day 2021 のイベントで VOYAGE GROUPで 成長し続けるチームづくりのためにやっていること というタイトルでスポンサーセッションで登壇しました。
セッションは自分自身がVOYAGE GROUPに転職してきてエンジニアとしての体験(DX)を振り返りVOYAGE GROUPの特徴を伝えてみるという内容でした。
視聴者数は増えていき最終的には220人程度の方がリアルタイムに見てもらえていたようで、リアルタイムでもコメントも多くいただき結果としてはとても成功したセッションだったと思います。
オンラインでの登壇は対面で大勢の前で話す登壇と違う部分が多いなぁと感じ意識してやったことが結果として多くの人にリアルタイムで楽しんでもらえたのかなと思います。そこで今回意識したことを記事に残しておきたいと思います。
3行でまとめると
- コメントを良い感じに拾ってコミュニケーションしている感じを伝える
- 表情・身振り手振りなどの映像で伝わる部分も大事
- リハーサルで自分自身の映像のチェックが大事
目次
- 3行でまとめると
- 目次
- オフライン登壇とオンライン登壇の違い
- 「皆さんと一緒に楽しみたい」を伝える
- コメントを拾う時間を設ける
- カメラは目線をちょっとずらした視点で設定
- 表情も大事なコンテンツ
- "素振り" でフィードバックを貰う
- 失敗を恐れずライブ感を楽しむ
- 今回の配信環境
- まとめ
オフライン登壇とオンライン登壇の違い
通常のオフラインの登壇であれば、相手の顔や笑い声など反応をリアルタイムに感じます。またこの反応は会場にいる人達全員で共有されます。なので、一方的に話すだけでもそれなりに会場の雰囲気が場を作ってくれると思います。
一方でオンラインでの登壇では、聞いている人は会場の雰囲気を感じることは基本できません。スピーカーの声と映像とスライド以外は流れてくるコメントやSNSの反応で登壇内容を楽しむことになります。なので、コメントが流れない、コメントが少ない登壇は情報が少なくなるのでどうしても参加している感覚が薄くなると思います。
そのため、オフラインの登壇と全く同じようにオンラインで話すとオフラインの登壇のときよりも一体感を伝えられなくなります。
そのためオンラインでの登壇ではオンラインなりの特徴を把握し工夫が必要です。そうするとより魅力的なセッションになると思いました。
「皆さんと一緒に楽しみたい」を伝える
直接見えない相手をどこまで意識できるかが大事だと思いました。それを意識するために最初に「コメントをください」と話し「皆さんとこのセッションを楽しみたい」という気持ちを伝えました。
「ではコメントを書き込む練習をしましょう」みたいな誘導もありだと思います。コメントはある程度複数人が書き込んでいると、新しい人が書き込む敷居が低くなります。コメントがほぼ流れてないところにコメントを新しく書き込むのはどうしても敷居が高いと思います。
ある程度コメントが流れるようになると自然とコメントが増えてくるというのは今回でも感じました。
コメントを拾う時間を設ける
理想はコメントを拾いながら話すことですが、実際やってみてなかなか難しいと思いました。コメントに目をやった瞬間に何を話しているのかがすっ飛んだときもありました。
ただ、途中のまとめ的なスライドで「ここでコメントを見てみます」と時間を設け、途中で気になったコメントがあっても「後で拾えば大丈夫」とわかっているので安心して話せました。
課題としては、コメントを多くもらえたときに適切にコメントを拾って答えるのは難しくなるという点でした。
カメラは目線をちょっとずらした視点で設定
PCのカメラだと基本正面になります。面接のような場面では正面のほうが自然ですが、自分はちょっと斜め正面からになるようにしました。なんとなくテレビ番組でインタビューを受けている人って真正面じゃなくてちょっと横からの映像が多いと思います。インタビューっぽい絵の方が見ている人に圧迫感がより少ないと思ったからでした。根拠があるわけではないですがアットホーム感が出てたんじゃないかなと思います。
表情も大事なコンテンツ
登壇者が緊張した面持ちだと見ているほうにも伝わってしまいます。これはオフラインの場面よりもより伝わる気がします。というのもオフラインだと観客から登壇者の顔の表情までこまかくわからないのですが、オンラインだと表情が結構見えるからです。自分を落ち着かせられているかどうかにもよりますが、できるだけ表情を出しながら話すように意識しました。あとマイクはガンマイクを使っていて手を動かしても基本ぶつからないのでロクロも回しながら。このあたりは見ていて飽きさせないポイントになるのかなと思います。
"素振り" でフィードバックを貰う
今回は事前に社内でリハーサルを2回行い何を伝えるか、伝わっているかを 社内の人に見てもらいながらコンテンツをブラッシュアップしていきました。VOYAGE GROUPではこのような事前リハーサルを行い見てもらった有志からフィードバックをもらい本番前に改善を行う機会をつくることを "素振り" と呼んでいます。
今回もこの "素振り" のおかげでより伝わる内容にできたと思います。
また、オンライン登壇なので事前にQuickTimeで自分が話す様子を録画し、画角・音質のチェックはもちろん、話し方、話すスピード、表情などもチェックしました。
自分の話し方の癖だったり、表情の硬さなどは何度か録画し見直すを繰り返した結果良くなったんじゃないかなとは思います。オンライン登壇の場合はこういったリハーサルもとても大事だと思いました。
失敗を恐れずライブ感を楽しむ
結局はライブ感を意識して、どこまで視聴者と共有できるかが大事なんだろうなと思います。コメントを読まれるとかはまるでラジオ番組のような感じですし、ピックアップしてもらえるとなにか嬉しいですよね。
一部のオンラインカンファレンスでは、事前に録画したものを再生もOKみたいなパターンもあり、時間配分を間違えずに噛んだりした内容も取り直せたりするので録画パターンのほうがコンテンツとしては綺麗に用意できるかもしれません。しかし個人的には失敗は恐れずにライブでやりきるのが楽しいと思います。なぜなら失敗した部分も含めてコンテンツですしそれもライブ感が伝わるからです。大変だけどよりライブ感を共有するためにはがんばって生で話すほうが良いと思っています。
今回の配信環境
誰得なおまけですが、今回の自分の環境を簡単にまとめておきます。
後で聞いても音は他のセッションと比べてもかなり自然な感じになっていたので無駄に高スペックでしたがそれだけのことはあったかなと感じました。
カメラ
当日もカメラどうなってるの?という質問を受けましたが回答する時間がなかったので簡単に何を使っていたかについて説明です。
カメラはmevo というちょっと変わったガジェットを持っているのでそれを使っています。4Kカメラの映像からスマホ上で一部をズームしたりカットしたりできるカメラです。顔自動認識と自動追随機能があったり、スマホからカメラのISOを調整したりもできて便利です。(今回は顔追随はOFFのほうが良かったというのは反省点)
マイク
ゼンハイザーの MKE600 というマイクを画面には入らないように頭上から口元を狙っています。超指向性のためマイクが遠くにあるけどかなりはっきりと集音できていると思います。
この音声をオーディオインターフェースでコンプレッサーとディエッサーというエフェクトを掛けています。コンプレッサーは咳や大きな声になったときに音が割れないようにする(大きな音を潰す)ために入れています。ディエッサーはサシスセソの音が強くでるのを抑えるエフェクタです。いわゆる歯擦音を減少します。英語圏では必須ですが日本語でもMKE600のようなマイクの場合に目立ってしまう耳障りになりがちな音をマイルドにしてくれます。
ちなみに最近のオンラインミーティングでは子供の声など家庭の音が入らないほうが大事なので、マイクで拾った音声にKrispでノイズリダクションしたものを使っています。
モニタリング
青帯とよわれるMDR7506というモニタヘッドホンです。ケーブルがカールしているので伸ばせば3mぐらいになりますがケーブルが邪魔にならず便利です。決して音質がすごくいいとか、長時間付けていても疲れないとかそんなことはなく単に自分が聞き慣れているヘッドホンで愛用しているだけです。
イヤホンを使わない理由ですが、EarPodsのようなオープンイヤータイプであればいいですが、密閉型だと自分の話す声が振動で聞こえてくるので話しづらくなります。(聞くだけなら問題ないんですが
なので、登壇するときのモニタリングはオープンイヤータイプのイヤホンか、ヘッドホンを使うほうが話しやすいというのはあると思います。
まとめ
がんばってコミュニケーションをとろうとしているのがきちんと伝わったようでよかったです
#DXD2021 #streamD
— 田中嶺吾 (@reigotanaka) 2021年4月10日
VOYAGE GROUP 前田さん、視聴者の方とのコミュニケーションとても上手...!笑
スレッドにメモ https://t.co/WFqqQ5Cnqd
オンラインで登壇する機会も増えてきてオンラインならではの難しさもあると思いますが、うまく伝えられればオフラインでの登壇以上に参加者と楽しむセッションにできると思います。みなさんも登壇時にどういった工夫をしているかぜひ教えて下さい。
また VOYAGE GROUPではいろんなエンジニアを募集していますので、こんな自分がいるような会社で一緒に働いてみたいと思われた方は是非お気軽に声をかけてみてください。