GitHubに草が生えない日も、仕事をしてないわけじゃない ── チームの前進に責任を持つ

fluct で広告配信システムのバックエンド開発を担当している佐久間です。 

毎日コードを書き、技術で課題を解決していく日々にやりがいを感じてきましたが、プロジェクトリーダーを経験してから少しずつ「景色」が変わってきました。

新しくマネージャーやリーダーになってから、こう思うことが増えていませんか?

「今日なにしてたっけ?」

ミーティングが多くなり、コードを書く時間がなくなった。タスクを振ることが増えた。自分では難しいことを誰かに頼んだり、自分でこなせていないと感じたりしていませんか。

「自分、何してるんだろう」

という漠然とした不安があるのではないでしょうか。

その感覚は自然なものです。コードで価値を出してきたエンジニアほど、草が生えない一日に居心地の悪さを覚えます。でも、それは仕事をしていないのではなく、あなたの責任範囲が変わったということです。

タスクを振ることに後ろめたさを持つ必要はありません。自分がタスクを完了させることではなく、チームが前に進んでいる状態を作ることを求められるようになった のです。


「なぜ」を持つことが、マネージャーの仕事になる

マネージャーになる前は「なぜやるか」を理解した上で「実行すること」が仕事でした。

しかし、リーダーシップを執る立場になると、実行の多くはメンバーに委ねられます。その代わり、「なぜそれをやるのか」という旗を掲げ続けることが、あなたの主戦場になります。

例えばステークホルダーの意図をチームに届けることや、事業上重要なことが「なぜ重要と判断されたのか」を伝えていくこと。それがマネージャーの役割のひとつです。

これはエンジニアリングマネージャーだけでなく、プロジェクトマネジメントをする立場にも同じように当てはまります。私はとあるプロジェクトでプロジェクトリーダーを担い、「なぜ」を持ち続けることの大切さを学びました。


「なぜ」には2つの方向がある

ひとつは、外部への説明です。

そのプロジェクトでは、取引先の担当者向けに、広告配信の仕組みについて説明する場面がありました。システムの仕様や動作原理を、技術的な文脈を持たない相手に伝える。不具合があったときは、原因は何で、どう改善し、いつまでに対応するかを答える。この場で曖昧な理解で説明したり、「確認します」ばかりだと事業全体の信頼に影響します。プレッシャーは相当なものでしたが、そこに立ち続けることで説明責任を果たす覚悟ができました。

明確に答えられるかどうかは日頃から「なぜ」を持ち続け、何のために何を作っているのかを自分の言葉に落とし込めているかが重要でした。

もうひとつは、チームへの翻訳です。

要望はいくらでも飛んでくる。でも「なぜ」を伝えずに振ると、CARTAのエンジニアは本質をすぐに問う。「何で重要なの?」という問いが出るのは健全な証拠でもありますが、答えられなければ信頼を失います。理由がわからないままタスクをこなし続けると、疲弊するだけでなく、判断の質も下がっていきます。

ステークホルダーの要望がなぜ重要なのか、自分がこうしたいと思う理由は何か。それをチームに届けることが、メンバーを守ることにもつながります。


タスクを振った後も仕事は続く

委任することは、手放すことではありません。

「なぜ」を持ち続けることは、タスクを振った後にこそ活きてきます。振った後も、チームが前に進んでいるかどうかの責任は自分にあります。

コードを書くよりも以下の3つの行動が重要になってきます。

実行の障壁を取り除く: メンバーが開発に集中できるよう、会議を調整したり、問い合わせで疲弊しないようにする。

「解決できる人」に繋ぐ: 自分が解決できなくてもいい。誰が助けられるかを見極め、パスを出す。

現実的なスケジュールを握る: 無理な負荷がかからないよう、進捗状況を把握し、ステークホルダーと交渉する。


「なぜ」を言語化する

みなさんは「なぜこれをやるのか」を聞かれたとき、すぐに答えられますか?

「なぜ」を持って仕事をするという姿勢は、マネージャーに限らずCARTAのエンジニア全員に当てはまります。

言語化できていないなら、言語化できるようにすることがまず仕事です。 「なぜ」が曖昧なまま進めると、後で必ず手戻りを生みます。

「コードを書いたかどうか」は、あなたが責任を持つべきところではありません。チームが最大のアウトプットを出せるように、「なぜ」を持ち続け説明責任を果たせるようにしていきましょう。