Google Data Portal と Google Analytics のレポート比較

はじめに

初投稿です。W.INAIといいます。
テクノロジーディビジョン/アドテクノロジーサービスチームに所属し、普段はヘッダービディングの導入サポートや弊社BeyondX関連プロダクトの導入サポート・サービス企画を担当しています。
今回は『Google Data Portal (以下GDP) 』で『Google Analytics(以下GA) 』のデータを可視化して、 GDPレポートとGAレポートを比較してみたいと思います。

Step1 : GDPとGAを接続

2つのレポートを比較するためにも、まずはGDPにGAを接続します。
やはり2つともGoogleのサービスということもあり接続性は抜群です。GDPにログインした後、
「作成」⇒「レポート」⇒「新しいデータソースを作成」⇒「Google アナリティクス」
と進みます。途中でGoogleの認証画面がポップアップで表示され承認が必要となります。
非常にシンプルなフローです。初めての方は下記キャプチャをご参照頂ければと思います。
※認証画面は割愛。

Step2 : データソースの選択

GDPとGAの接続を許可すると下記のように
「アカウント」⇒「プロパティ」⇒「表示」とGAでもお馴染みの流れ( GAでは「表示」ではなく「ビュー」 )で使用するデータソースを選びます。

Step3 : レポート作成準備

データソースを選択すると下記のようにGAの指標・ディメンションが「フィールド」として一覧表示されます。フィールドに対して計算式や条件分岐を加えて「フィールドを追加」することも可能なのですが、ここでは特にカスタマイズは行わず「レポートに追加」で先に進めます。

以上で準備完了です。

Step4 : グラフの描画

いよいよグラフの描画です。ここからが本番です。
と言いつつも用意されているグラフを選択すると自動的に指標とディメンションを選択して描画してくれます。今回は「グラフを追加」から期間の「時系列グラフ」を選びました。
結果、指標(=縦軸)にページビュー数、ディメンション(=横軸)に日付というグラフとなりました。

Step5 : GDPレポートのカスタマイズとGAレポート比較

GDPレポート

GDPレポートをカスタマイズして、GAのカスタムレポートと比較していきたいと思います。
グラフの大きさは自由に変えられるので、まずはわかりやすくするため少し大きめに設定します。

今回はデバイス別に着目してデータを分解していき、GAの場合と比較したいと思います。
なので、まずは「デバイスカテゴリ」で分解します。
右側にある「使用可能な項目」にデバイスと入力し絞り込むと「デバイスカテゴリ」が出てきます。
これをすぐ左の「ディメンジョンを追加」にドラッグ&ドロップします。
すると単純なページビュー数の時系列だったグラフがdesktop・mobile・tabletに分割されました。
(tablet少ない・・・)

GAレポート

GAのカスタムレポートの場合も同様に、「指標」に「ページビュー数」を設定し、「ディメンション」には「デバイスカテゴリ」を設定してみます。

GAの場合は、初期表示では上にページビュー数の時系列、下にデバイスカテゴリ別の集計結果となります。

「デバイスカテゴリ」のすぐ左にあるチェックボックスにチェックをいれて「グラフに表示」を押すと
合算・desktop・mobile・tabletが描画されます。

当たり前ですが、デザインが違うだけで同じグラフです。
決定的に違うのはGAはこの状態からセカンダリディメンションでさらにもう1階層分解出来るの対して、
GDPがこのままではもう1階層深くすることは出来ません。
最後にその点を検証したいと思います。

Step6:GDPのフィールド拡張

最後にGDPの「新しいフィールドを作成」を試してみます。
GDPでは少なくともこのブログを書いたタイミングではディメンションを任意に深くする機能はありませんでした。※一部のフィールドではドリルダウン可能。
そこで、フィールドを組合わせて疑似的にディメンションを深くします。
ExcelなどでA列、B列、C列を文字列結合して新しいKeyにしたという経験はないでしょうか?
今回はまずは「デバイスカテゴリ」×「オペレーティングシステム」でGAと比較し期待通りになっていることを確認し、さらに「ブラウザ」を足して、
最終的には 「デバイスカテゴリ」×「オペレーティングシステム」×「ブラウザ」 で分解したいと思います。
早速、下記の通り 「新しいフィールドを作成」 から 「デバイスカテゴリ」×「オペレーティングシステム」 フィールドを作成します。
計算式では用意されている関数が利用可能で、今回はCONCATというテキストを連結して返す関数を使用しました。

保存が完了すると、新しく 「デバイスカテゴリ」×「オペレーティングシステム」 フィールド が「使用可能な項目」に表示されるので、ドラッグ&ドロップでディメンションに設定すると

この通り、desktopWindows・mobileiOS・desktopMacintosh・・・と 「デバイスカテゴリ」×「オペレーティングシステム」 で分解されます。予定通り分解されましたが、単純に結合したので2つの言葉の境目がわかり辛く、ものすごく見辛いです・・・。

ちなみにGAの場合は上記のように6つまでしか描画出来ないためtabletAndroidとtabletiOSが描画されませんが、それ以外は同じ結果となりました。
期待通りなのでさらに「ブラウザ」を追加し、見辛い問題に対応するため「-」も追加すると・・・

このようになりました。
こちらですが本ブログのGAのデータを使用しました。
WindowsデスクトップのChromeからのアクセスが圧倒的に多く、次いでiOSのSafariといったところでしょうか。
今回はGDPのフィルターや用意されているテンプレートの利用などは全く触れられませんでした。ただ、これだけでもGDPは非常に魅力的なデータ可視化ツールだと感じました。
今後もGDP&○○でいろいろ試してみたいと思います!