ライトニングトークで社内コミュニケーションを活性化させる3つの仕掛け

みなさんこんにちは.新卒2年目 fluct DR 開発本部の @ism1000ch と申します. ふだん広告配信サーバを賢くするお仕事をしています. アドテク業界の規模感,スピード感に唸らされる毎日です.

またメイン業務外の活動として,社内のライトニングトークの運営チームに所属しています. VOYAGE GROUP では社員同士のコミュニケーションを促進するために様々な「仕掛け」を行っており,その一環として開催しているイベントです. 初回は2008年11月にはじまり,以降3ヶ月ごとに開催し,前回2016年8月で第34回になりました. 今では多いときで100名近くも参加するイベントになっており,全社での交流イベントとして継続的に運用できています.

そこで今回は,VOYAGE GROUP で取り組んでいる社内ライトニングトークの様子を紹介し,その運営で気をつけているコミュニケーションを活性化させるための3つの仕掛けについてお話しします.

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ライトニングトーク?

ライトニングトーク(LT)とは,自分の興味あることなどを5分間で発表する,ショートプレゼンテーションのことです. プレゼンテーションというと堅苦しくきこえてしまいますが,要は登壇者が好きなことを話せる表現の場,というイメージです. 最近では各種技術勉強会などにおいて開催されることも多いですね.

以下,実際に VOYAGE GROUP におけるのLTの様子をご紹介します.

技術系

業務で利用している技術や,最近の注目技術についてのトークです. 他事業部の方の話やノウハウの共有として,非常に参考になるものが多いです.

こちらは @at_grandpa さんによる crystal言語を触ってみたレポートの様子です. 「達人プログラマー」を読んで以降,「毎年1つ新しい言語を学ぶ」を実践されるなかで触れたのだそう.

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自己紹介系

最近のハマっているもの,などスピーカーの趣味全開のトークです. 新たにジョインしたメンバーの人となりを知るためのトーク,という意味合いが強いです. 顔を広めると言う意味で,毎年春は新卒紹介特集が組まれたりもしています. 様々なトークがありますが,あらためて社内には色々な人がいるな,と感じます.

こちらは @maki さんによる 買ってよかったものリスト紹介の様子です. 過去買ったものを紹介すると,その人のパーソナルが見えてきますよね.

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つくってみた系

業務で使っている技術には関係なく「ものづくりする身として,とにかく作ってみたぞ!」というアツい思いを感じるトークです. 自分のアイディアを形にしてみたぞ!どや!という作り手のアツい気持ちを感じるものが多いです.

こちらは 私 @ism1000ch による ライブ鑑賞支援システム作ってみた発表の様子です. ライブに出かけたときのサイリウムの光で会場が一体になる感覚に感動し, 自宅でブルーレイ見るときも再現したい!という思いであれこれしたお話です.

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このように,VOYAGE GROUP のLTでは 技術トピックに限らず様々なテーマについてトークをしています. LT中に反響の多かったトークの中には,下記のように本ブログの記事になっているものもあったりします.

コミュニケーションを活性化させる3つの仕掛け

VOYAGE GROUPのLTは,技術共有ではなく社員同士のコミュニケーションを第一の目的として運営しています. これは技術ノウハウの共有などはコミュニケーションが活性化されれば自然と行われるようになる,と考えているためです. そのおかげか,上記見てきたように毎回様々なトークが集まり盛り上がりを見せています.

ここでは,運用を続ける中で得られたコミュニケーションを活性化するための知見をいくつかご紹介していきます.

仕掛け1. テーマを絞らない

コミュニケーション促進をうたう以上,最も重要なのは広く様々なクルー(社員)の参加を促すことです. しかし発表を技術トピックに絞ってしまうと,「自分の技術力には自信ないな」「間違ったことをしゃべったら嫌だな」など,初めて発表する参加ハードルが上がってしまうことが想定されます. その結果,登壇者が固定クルーになってしまいがちです. こうなってしまうと,固定クルーでの身内イベントとなってしまい,社内全体の活性化にはつながりません.

そこでVOYAGE GROUPのLTでは,少しでも発表のハードルを下げるため,トークのテーマを絞らないようにしています. これにより新規の発表者でも参加しやすい環境を作っています. 「技術の共有」よりも「発表者を知る」ことに重きを置いている,ともいえますね.

仕掛け2. 発表者は依頼制

テーマを自由にすることで登壇者のハードルを下げることができますが,それでも「自分が話すのはちょっと...」ということは多々ありますよね. また登壇者が自分の知らない人ばかりだと今ひとつ楽しめない,ということもあります.

そんなクルーの参加を促すため,聴衆としても楽しめるよう,登壇者は運営から依頼する制度を取っています. ここで工夫している点が2点あります. ひとつは各チームから,ひろくアサインすること. これにより,なるべく登壇者の中に1,2人は知り合いが入るような形を目指しています. そしてもう一つは,新しくジョインしたクルーをアサインすること. 自己紹介を兼ねたLTをお願いして,早く会社に顔を知ってもらえるようにしています.

そして依頼枠(8~10人)とは別に飛び入り枠を設けており,自由に話したい人が話せる時間を用意しています. 最近では依頼枠よりも飛び入り枠の方が多くなることもあったりします. 中には前半のLTをみて「そういえばこんな話もあるぞ」という飛び込みLTをするクルーもいたり. このような状況を見ると,LTの文化が根付いているなと感じます.

仕掛け3. 会場全体で作り上げる

このようにしてクルーの参加を促しても,発表が一方的なものになってしまってはコミュニケーションになりません. 登壇者と聴衆が共に楽しめる仕掛けが求められます.

そこで我々は,登壇者の発表スライドとは別に,横に実況用のslackを流すスタイルでLTを行っています. 発表のなかで気になったワードがあったりすると目に見えてタイムラインが進み,盛り上がっている様子がわかります. 発表者としてもたまに実況チャンネルをのぞき,ちょっとした質問に答えるようなコミュニケーションが生まれています. 逆にコアな技術トピックのトークでは,皆トークに集中しているため流速が下がることもあり面白いです. またこのような中で,一方的に喋り散らすスタイルのLTもあり,それが一定の根強い人気をはくしていることも付記しておきます. 聴衆の反応の見える化により,トークスタイルのバリエーションが豊かになってきたな,と感じます.

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まとめ

VOYAGE GROUPにおけるライトニングトークの様子と,その取り組みの工夫についてご紹介させていただきました. いかがでしたでしょうか.

VOYAGE GROUPは「人を軸にした事業開発会社」をうたう会社です. だからこそ,クルー同士のコミュニケーションを活性化させるために様々な取り組みを行っています. その一環であるイベントの運営に関われるのはなかなか面白いことです. そしてなにより,このようなイベントを開いたときに「やろうぜ!」となれる仲間がいること自体がすごく恵まれたことだなぁと思います.

今回は運営上の工夫という形でご紹介させていただきましたが,このような取り組みから生まれたコミュニケーションが別の取り組みにつながるといいなと願いつつ,筆を置かせていただきます.